- 2024年8月7日
SSHでのサーバー接続方法を学ぼう
リモートサーバーに安全に接続するためのプロトコルであるSSH(Secure Shell)について解説します。SSHを使うことで、遠隔地にあるサーバーに対して安全に操作を行うことができます。
SSHとは?
SSHは、ネットワーク上で安全にデータをやり取りするためのプロトコルです。主にリモートサーバーへのログインやコマンドの実行、ファイル転送などに使用されます。SSHを使うことで、通信内容が暗号化されるため、第三者にデータが盗まれるリスクを大幅に減らすことができます。
SSH接続の基本
SSH接続を行うためには、以下の情報が必要です:
- リモートサーバーのIPアドレスまたはドメイン名
- ユーザー名
- パスワード(または公開鍵)
パスワード認証による接続
まずは、最も基本的なパスワード認証による接続方法を見てみましょう。
- ターミナルを開きます。
- 以下のコマンドを入力します:
ssh ユーザー名@サーバーアドレス
例:ssh user@example.com
- パスワードを入力します。
これで、リモートサーバーに接続できます。
公開鍵認証による接続
次に、より安全な公開鍵認証による接続方法を紹介します。
- ローカルマシンで公開鍵と秘密鍵を生成します:
ssh-keygen -t rsa
- 生成された公開鍵(
id_rsa.pub
)をリモートサーバーにコピーします:ssh-copy-id ユーザー名@サーバーアドレス
- 公開鍵がリモートサーバーにコピーされたら、以下のコマンドで接続します:
ssh ユーザー名@サーバーアドレス
これで、パスワードを入力せずにリモートサーバーに接続できるようになります。
SSHの応用
SSHには、他にも便利な機能があります。例えば、ファイル転送です。これらの機能を活用することで、さらに効率的にリモートサーバーを操作することができます。
ファイル転送
scp
コマンドを使うことで、ローカルマシンとリモートサーバー間でファイルを転送できます。
scp ローカルファイルパス ユーザー名@サーバーアドレス:リモートファイルパス
公開鍵暗号方式を理解しよう
公開鍵暗号方式は、インターネット上での通信を安全に保つための重要な仕組みです。あわせて理解しましょう。
公開鍵暗号方式とは?
公開鍵暗号方式は、2つの異なる鍵を使用してデータを暗号化および復号化する方法です。この2つの鍵は「公開鍵」と「秘密鍵」と呼ばれます。
- 公開鍵:誰でも入手できる鍵で、データを暗号化するために使用されます。
- 秘密鍵:所有者だけが持つ鍵で、暗号化されたデータを復号化するために使用されます。
公開鍵暗号方式の仕組み
公開鍵暗号方式の基本的な流れは以下の通りです:

- 公開鍵の生成:まず、受信者が公開鍵と秘密鍵のペアを生成します。
- 公開鍵の配布:受信者は公開鍵を送信者に渡します。この公開鍵は誰でも入手可能です。
- データの暗号化:送信者は受信者から受け取った公開鍵を使ってデータを暗号化します。
- 暗号化データの送信:送信者は暗号化されたデータを受信者に送ります。
- データの復号化:受信者は自分の秘密鍵を使ってデータを復号化します。
公開鍵暗号方式のメリット
公開鍵暗号方式にはいくつかのメリットがあります:
- セキュリティの向上:公開鍵は誰でも入手できるため、秘密鍵を安全に保管するだけで通信の安全性が確保されます。
- 鍵管理の簡素化:送信者と受信者が異なる鍵を使用するため、鍵の管理が容易です。
公開鍵暗号方式の実例
実際に公開鍵暗号方式がどのように使われるかを見てみましょう。例えば、AさんがBさんに秘密のメッセージを送りたいとします。
- Bさんは公開鍵と秘密鍵のペアを生成し、公開鍵をAさんに送ります。
- AさんはBさんの公開鍵を使ってメッセージを暗号化し、Bさんに送ります。
- Bさんは自分の秘密鍵を使ってメッセージを復号化し、内容を確認します。
公開鍵暗号方式の応用
公開鍵暗号方式は、SSL/TLSなどのプロトコルで広く使用されています。これにより、ウェブサイトとユーザー間の通信が暗号化され、安全にデータをやり取りすることができます。
まとめ
SSHでのサーバー接続と、それに使われる公開鍵暗号方式について、正しく理解して現場で生かしましょう。実際には、サーバーへのSSH接続はteratermを使う事が現場では多いかと思います。teratermの使い方も、あわせて学習するといいでしょう。